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【PSP】ナルキッソス ~もしも明日があるなら~ Portable【劣化移植】

ナルキッソス


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  発売日 :2010/6/24

  原  作:ステージ☆なな
  製  作:角川書店, ホビボックス, レジスタ(開発)
  販  売:角川書店

  シナリオ:片岡とも, 早狩武志, ごぉ, 酢橙ひびき
  原  画:緒方剛志, ごとP, 笹井さじ, 司ゆうき
  音  楽:eufonius, 瑞田茉莉, REM, KAKO, 彩羅, PINKY DOODLE POODLE, onoken,
        Elements Garden, Barbarian On The Groove, MITAONSYA, etc.

  評価:★★★★★☆☆☆☆☆




 角川×ホビボによる同人作品の焼き直し企画第2弾。この作品をいわゆる“泣きゲー”の類に数えているような文盲は、失礼を承知で言わせてもらうが、中学校から国語をやり直すべきだろう。テメェらのこと言ってんだよ角川の糞社員。まぁ無駄な追加要素の多いこと。3章の同人版を買い逃したから買ってみたが、こんなことならSIDE 2ndでヤメときゃよかったんじゃないか?? クラシックモードとかマジイラネ。


・シナリオ
 あらすじの引用はなし。この作品に関しては、そのまま核心に触れたほうがいい。というのも、この作品の狙いは、トリッキーなシナリオ・アーキテクチュアで読者を翻弄するようなものでも、奇跡やらデウス・エクス・マキナやらでヤッスい大団円を迎えるようなものでもなく、人生の何処かに落っこちていそうな題材を、ウザったくならない程度に装飾したドラマだからだ。そこには、読者の度肝を抜くようなトリックなど存在しないし、主人公を自分に置き換えなければマトモに文章も読み進められないノータリンどもを喜ばせるようなカタルシスもない。なにより効果的なのは、この作品のどこにもシナリオ・ライターの“説教”が出てこない点だ。そこに存在するのは、ある視点から見ればもっともらしいメッセージに見えるが、真逆からの反論も成り立ってしまう脆弱な意見に過ぎない。実際、1章で見せた結末と真逆の展開を2章でやっている。これを支離滅裂と批判するのは容易いが、それは作品の前提を履き違えている。片岡ともさんが描くのは、いついかなる作品でも、何らかの“境界線”なのだ、という点を理解すると、この作品の意味は見えてくる。
 第1期ねこねこソフト最期の作品だった『スカーレット』で日常と非日常の境界線というテーマに一応の決着をつけた片岡さんは、ブランドを一時的に休止させ(平たく言えば、カネが無くなった)、この生と死の境界線というひどくデリケートなテーマに挑んだ。この人の描く主人公が自意識過剰なのは今に始まったことではないので、それは別に構わない。あくまで片岡さんが表出しているのは、その独特で魅力的なモノローグに彩られた日常に過ぎないし、この作品にそれ以上のものなど要らない。去り行く者から残される者へ受け継がれていくモノ――それは物だったり言葉だったり感情だったりするわけだが、各人物が誰から何を受け取ったのかを理解したとき、このシナリオはようやく意味を成す。ホスピスという生と死の境界線上に生きる者たちと、その周りに生きる者たち、そして、ほんの少しのきっかけだけで動き出す“彼らにとっての日常”――無駄に生死を美化することもなく、ありのままを瑞々しく描いたそのシナリオ・ライティングはお見事としか言いようがない。同じ台詞を反復させたり、何気ないシーンに置き去りにしたキーワードを、ふとした瞬間に取り返したりと、つねに読者を飽きさせない配慮も欠かさない。1~2章は尺もコンパクトにまとまっていたし、一気に読んでもストレスフリーだった。だいたい、「尺が短い=駄作」なんてのは「安くないカネ払ってんだからそれなりのヴォリュームをよこせ」という貧乏臭い理論をメッキ加工しただけなのだから、そんな連中に媚びる必要などこれっぽっちもない。貧乏人は草でも食んでろ。
 ところが、3章を作るにあたって、かつてのねこねこソフト同様に先立つモノが頼りなくなると、この作品の方向性はにわかにおかしくなり始めた。それが、なにを血迷ったのか突然ズケズケと作品の舞台に入り込んでくる外伝――もとい“害伝”。タイミングよく『ひまわり』がコンシューマ化されたごぉ氏の『死神の花嫁』は、相変わらずの博識ぶりに感心させられるが、モノローグの書き方が片岡さんを意識しすぎていて気持ち悪い。酢橙ひびき氏の『シーラスの高さへ』は、主人公2人のやりとりが長ったらしくてイライラするし、ラスト以外はこれといった山場もないまま、ひたすらキレイゴトでシナリオを塗り固めたハリボテのような出来。早狩武志氏の『メサイア』はなぁ……とりあえず、日本人ならちゃんとした日本語でモノローグ書けよと。別に作者がシナリオに感情移入するなとは言わないが、せめてそれが読み手に伝わるように書けよと。なによりフザケんなと思ったのが、片岡大先生が御自らペンを執った『小さなイリス』。意味不明。理解不能。いつからナルキは中世の時代に国同士がドンパチやる話になったの。まぁ、ストーリーの語り口は似ている(感情移入するポイントが掴みづらいところ)し、ひとつの読み物としては楽しめなくもないが、別の作品でやれ。同人界では名うてのライターが4人も雁首揃えてこの有様じゃ……。
 やはり読み応えがあるのは、1作目にあたる1章と2作目にあたる」2章。もう、この部分だけで満足できるほどの内容だし、これはもともとタダでバラまかれていたのだから、詐欺呼ばわりされても文句は言えない。何より間違ったことに、角川のバカどもは、これを「感動するシナリオ」としてプロモートしてしまった。感動するシナリオを求めて買った人からすれば、起伏も少なく解りやすいお涙頂戴もないこの作品に肩透かしを食らうだろうし、考えさせられるシナリオを期待して買ってみれば、蛇足だらけの追加要素に裏切られる。帯に短し襷に長しとはまさにこのこと。


・グラフィック
 なにやら3作目の時にごとP氏から緒方氏にイラストレーターが変わったことで、ほうぼうで色々言われたらしいのだが、個人的にはそんなのどうでもいい。そもそも「最低限のキャラ絵だけで進行させる」ことを目的としたサウンド・ノヴェルなのだから、絵師など誰だっていいのだ。極端な話、追加のイヴェントCGすら要らない。ただ、車のイラストが劣化しまくっていたのは気に入らなかったが。


・音楽
 ヴォーカル曲は全10曲。第2章のムーヴィー・トラックであり、作品を通じでピアノ・ヴァージョンが流れるeufoniusの《ナルキッソス》は、おそらく彼らの最高傑作だろう(コンシューマ版では小賢しいアレンジが施されていてムカつくけど)。ヴォーカリストとしてのriya嬢はマトモにピッチ・コントロールも出来ないドシロウトだが、菊地氏はそれを逆手にとって、陰鬱で抑揚のないメロディ・ラインを用意することによって弱点を補うことに成功した。コーラスでさりげなく転調したかと思うと、震えるようなストリングスがたたみかけ、帰す波のように後にはピアノの雫だけが取り残される。このようにハッキリした起承転結がなければeufoの曲は退屈極まりないので、3章EDのとりとめないアコースティック・ポップス《Liaison》のような曲がツマラナイのは当然なのだ。それより7階の窓の開き幅と様々なものの距離をかけ合わせたKAKO嬢の《15cm》のほうがよっぽど良い。物憂げなシンセサイザーが頼りなさげに浮遊すると、張り詰めたヴォーカルにハッとする。あとは冷蔵庫の残り物。
 BGMは全46曲。ねこねこ時代の使い回しも多いため、新規曲はそれほどでもないし、特にこれといって記憶に残るような曲もないが、シナリオのコンセプトを考えれば、これで正しい。


・声優
江上リノ, 中村圭祐, 柳瀬ナツミ, 後藤巴子, 岩居由希子, 能登麻美子, 友永朱音, 森村なみ, etc

 ご立派なのは頭数だけ。原作の時から大きなマイナス要素だった声優の演技のひどさは、(キャスティングが変わっていないのだから当然だが)全く改善されていない。ウザかったので途中から切りました。男性主人公にヴォイスが追加されていたが、別にどうでもいい。


・演出・ムーヴィー
 目パチ・口パクどころか立ち絵すら無いが、そういうものなので仕方ない。雪が降る視覚エフェクトで背景が切り替わるたびにカクカク止まるのが気に入らない。ムーヴィーは全3種で、うち1つがクラシックモード(つまり原作のSIDE 2nd)のそれ。なんで同人版で出たSIDE 2ndのムーヴィーの出来がコンシューマ用に新規で作られたそれより良いのか。セル・アニメーションまで使えとは言わないし、この作品の重要な部分はそこじゃないにしても、もう少し何とかならなかったものか。


・システム
 『ひまわり』で褒めてやったと思えばこれですよ。何やってんのレジスタ。メモリースティックへのインストールが無いのは予想の範囲内だったけれど、ロード音は『ひまわり』よりもうるさくなり、もはや自室でもヘッドフォン必須。選択肢などないのにクイック・セーブするのを見て爆笑、おまけにクイック・セーブ機能をオフにできないと知って大爆笑、殺風景なインターフェイスに嫌な笑いが隠せない、カーソル移動のやりにくさにイラつき、とうとうオプション画面を開くことすらしなくなった。これを見てまだ角川×ホビボが本気で移植に取り組んだと思えるなら、あなたはもう立派な信者です。せっせとお布施を収めてください。


・総評
 全ては無料版をプレイしてから。ステージ☆ななのHPから今でもダウンロード可能なので、まずはそれをやってみること。十分に楽しめたなら、ファンディスクでも買うつもりで買ってみてもいいかもしれない。逆に、退屈にしか思わないのだとしたら手を出さない方が得策。もっとツマラナイのしか入ってないから。まぁ、カネが絡む以上は何らかのギヴ・アンド・テイクは必要になってくるんだろうけど、上からの意見を何でもかんでもはいはいよけさに頷いていたら、どんどんオリジナルから離れていくのだということを、いい加減学んでほしい。つーか、ねこねこソフトも同じ理由で休止したってのに、なんでまた同じ轍踏んでんだよ? カネに困ってんなら麻雀とパチンコやめりゃいいだろうに。いずれにしろ、このセンスのないサブタイトルが全てを物語っている。




テーマ : ゲーム
ジャンル : ゲーム

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ブラック・ミュージックを聴いていたりエロゲーをやっていたりするバーテンダーです。批評は基本的に辛口、読んでムカつくこともあるかと思いますが、正直なレビューを心がけていますのでご了承ください。コメント/トラックバックはお気軽にどうぞ。リンクもご自由に。

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