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【アグネス大激怒】ゴスデリ -GOTHIC DELUSION-【俺も大激怒】

ゴスデリ


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  発売日 :2010/7/23
  ブランド:Lose

  シナリオ:七海真咲, 樹原新, ポチくん, 進行豹, ブレイズ
  原  画:Cura
  音  楽:nao, 556t, TINKERBELL SOUND LABEL
        Team-OZ, STUDIO SYNC,BEAT SYSTEM, etc.

  評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆



 なにやら最近は同人サークルの商業露出が流行っているようで、この新ブランドLoseもそのひとつ。もともとはPBPのプロジェクトとして進行していたのだが、どういう風の吹き回しかTGLにケツ持ちしてもらい、商業作品という形でリリースに至った(春のドリパでもイッチョ前に戯画のパートナー・ブランドとして名を連ねている)。まぁ、この業界じゃ商業と同人の境界なんてあってないようなものだし、そんな些細な違いなどどうでもいいのだが。
 この作品の最大の特徴は、立ち絵を一切使わずにイヴェントCGとヴィジュアル・エフェクトのみで進行させている点にある(ジャンル表記も「ヴィジュアルモーションノベル」とかいうご大層なもの)。演出特化のエロゲーというと、DreamSoftの『North Wind』あたりがパッと思い浮かぶ(minoriの作品があるだろって? あれは全体のバランスが良いのであって特化じゃないだろ)けど、少なくともあれよりは成功している。もっとも、それで作品そのものがどうにかなるんなら誰も苦労なんぞせんわけで。


・あらすじ
出会いは、ただの偶然だった。

月の明るい夜だった。
新米教師、不可咲貴路は自信のクラスの荒れように、失意の帰路をたどる。
追い打ちをかけるようないたずらにさえ巻き込まれ。
けれど怒りは、奇妙な現象の前に掻き消される。

奇跡にも似たその現象を、引き起こしたのは一人の少女。
金の髪を月光に揺らし、少女は名乗る、ローという名を。
そして、貴路に語りかける。
<僕>を見つける旅を送っていることを。
何者かに、追われているということを。
そしてその身が、人にあらざるということを。
荒唐無稽に過ぎる話を、けれど真摯に語るローに、そこに感じる真実に……ただ、貴路は困惑する。

困惑の果て、ともかくローを交番へと送り届けたその瞬間、物語の幕は、業火に包まれ落とされた。

:パッケージより引用


・シナリオ
 中途半端。選択肢のない一本道シナリオなのに、どこを狙って着地しようとしたのかがサッパリ見えてこない。着地しているのかすら定かでない。パッケージやサイトを見る限りでは、TYPE-MOONの『月姫』か『Fate』の公式に乗じたバトル満載のシリアス・ノヴェルを想起させるが、この作品はそれを期待するととんでもない地雷と化す。期待しなくても地雷なのに。シナリオ・ライターが自分の言葉や設定に酔うばかりの下らないモノローグがてんこ盛り、最後の方は行き当たりばったりのように唐突な展開でテキトーにお茶を濁して、それっぽい美辞麗句を並べ立てているうちに終わってしまう。
 まず、貴路の性格というものがよく解らない。普段は小学校の生徒にすら相手にされないようなダメ教師のくせに、なぜか信念だけはご立派で、努力さえ続けていればいつか何とかなる、という手前味噌な理想論を掲げている。なぜか妙にモテまくるのはエロゲーのお約束にしたって、果たしてこんな人間のどこにそんな魅力があるのだろうかと嫌疑することしばし。中盤までは、ローの力添えもあってクラスの雰囲気も良くなり、ようやく過去に交わした“ティーチャー”の伏線に繋がるのかと思えば、最期はアッサリ切り捨てる。たしかに、ローがいたからこその成長だったわけだし、だから彼女に付き従いたいと思うのは、一応筋は通っている。しかし、それまで苦労して積み上げてきたものを放り出してまでそうする価値がちっとも伝わってこないから、読んでいるとワケが解らなくなってくる。
 だいたい、この人が本当に書きたかったのであろう要素は、異世界の住人がうんたらなんてガキ臭い部分ではなく、教育現場というひどく気難しい世界で起こる、貴路や生徒たちとのイザコザであったり心揺れであったりするのだから、バトル要素など邪魔でしかない。実際、日常的に繰り広げられている小学校のクラス風景は、それなりにうまく運べているし、年頃の女の子が抱えている悩みを浮き彫りにして、そこからクラスの平穏へと至る道順選びも間違っていない。貴路とティーチャーの過去がしっかりしているのなら、むしろその部分こそを主題にするべきだった。何より、このライターはアクティヴなシーンになると無理にセンテンスをいじくってカッコつけたがる悪癖があって、しかも肝心の細やかな描写をエフェクトに丸投げしてしまっている(まぁ、演出特化という観点で見れば間違ってはいないのだが)のだから、そのボロを露呈させたくなかったんなら、なおさらバトルなど忘れ去ればよかったものを。<禁猟区>や<四番街地>などの世界観は、いくつかの単語しか提示されず、それが何なのかすら解らない。レイミアなど、パッケージにはさも重要人物のようにデカデカと描かれているが、実際に登場するのは最後の最後だけ。あのシーンで締めくくるんなら、もっと密度のあるバックボーンを用意しなきゃどーしよーもないだろうに。
 何より、シナリオの要点だけを継ぎ接ぎしたような味気なさが良くない。別にシナリオが短いことが気に入らないのではなく、短いなら短いなりに魅せ方というものがあるのだが、このライターにはそれが備わっていないってこと。文章と文章の間に遊び(言葉遊びという意味ではなく、ハンドルとかネジとかの遊びって意味ね)を持たせるのは、ショートショートのような形態でもないかぎり必須だし、だからこそライター自身の魅力というものが伝わってくるし、うまくすれば尺も稼げたのに、それを使い終わったティシュのように捨ててしまったのだから、ツマラナくなって当然だろう。Sid Vicious(セックス・ドラッグ・ヴァイオレンスをその生涯で体現した本物のパンク・ロッカー)なんざ最近のガキどもは知らんだろ。
 物語は、いかにも続きがありますよとでも言いたげに思わせぶりな伏線やら展開やらを残しているが、その“次”に期待を抱かせるだけのものは全く無い。「俺はエロ書くのは好きじゃねー、やりたくねー」とかダダこねて他の奴らに押し付けた挙句に、出来上がった本編がこんな内容……。アンタこれで本当に完成だと思ったのかよ、制作総指揮のtOさんよぉ?


・グラフィック
 Cura、くら、Curayasuなどの名義で活動している、ということ以外は全く情報がない。この人の絵は『タリナイモノ』で見たことがあったが、グラフィックの向上もあってか、格段に見栄えするようになっている。全てのイヴェントCG(総数300以上!)をたったひとりで手がけたのだから、ある意味この作品の最大の功労者はこの人かもしれない。絵はかなりクセが強く、ビスクドールのようにグリっとした目ん玉の女性とタレ目の男性が特徴。好き嫌いは分かれそう。


・音楽
 BGMは全70曲超。尺を考えれば十分すぎるほどの量で、実際同じ曲が再び流れることは殆どない。はじめのうちは大して記憶に残らないようなBGMばかりが並んでいるが、中盤からはゴシック・メタルをベースにした佳曲が揃う。ストリングス/オルガン/エレキ・ギターのディストーション、そんな脈打つビートの隙間に挿し込まれた《君といた日々》や《STARRY SKY》が一服の清涼剤のように鼓膜を震わせる。
 歌曲は全4曲。去年、音楽性の違い(笑)でfripSideをヤメたnao嬢が、相変わらず指向性のないヴォーカルをチンタラやるOP《Lunatic_delusion》はヒドい出来だが、挿入歌はそれなり。「ガールズ・ポップスなんぞクソ喰らえ」とばかりに神凪琉榎嬢が低音域をたぎらせるデジタル・ゴス・パンク《ABSOLUTE》なんかは会心の一発。


・声優
鈴田美夜子, 皇帝, かわしまりの, 陸奥出流, 光岡レイ, 藤森ゆき奈, etc.

 商業化の恩恵に最もあやかった要素がこれ。一人二役が多いのはいただけないが、演じ分けは出来ているから及第点。特に光岡さんは、ニュアンスから細かい発音までしっかりと分けているから、全く意識せずに聞いていられる。その一方で、かわしまさんにドスのきいた声は不似合いという短所も露呈している。


・演出/ムーヴィー
 そりゃぁ演出特化をうたっているのだから、これがショボかったら評価など★×1になっていた。ふざけているとしか思えない要求スペックの全ての原因がこれ。特にロー×レイミア戦は圧巻の仕上がり。日常でも細かい技を織り交ぜ、イヴェントCGという“表示しっぱなし”では退屈な演出技法を見事に乗り越えている。ただ、納品が間に合わなかったのかCuraさんが力尽きたのか、途中のロー×サイモン戦と遥×絶火戦は、ブラックアウト/ホワイトアウトで誤魔化している。

2010/7/29追記:
ブラックアウト/ホワイトアウトのバグは現在のパッチで修正されている。


・エロ
ロー:3+1(予約特典のパッチCDが必要) 遥:2 レイミア:1
エージェントスミス:1 八宵:2(オフィシャル・サイトで配布している追加パッチが必要)

 本編でエロを流さずタイトル・メニューに分割することによって、シナリオの流れをぶった切らない狙いのようだが、シーンは短いし、喘ぎ声も少なく実用性が全くない。期待していた八宵の追加エロ(ええ、ロリコンですとも)なんか裸エプロンとスク水なんてキワモノでガッカリ。俺は普通のエロが見たかったんだよ!(ぉ


・システム
 基本となる設定部分は痒いところまで手が届いているが、BGM鑑賞は停止ボタンが無かったり、CG鑑賞に至ってはそれ自体が存在しないなど、肝心な部分がイマイチというか抜けているというか。左上のドロップダウン・メニューから好きなチャプター(なぜか未読でも選択可能w)へいつでも飛べるのは便利だった。

2010/7/29追記:
CGビューアは現在のパッチで閲覧可能。


・総評
 同人でやれ。どこをとっても中途半端。目玉の演出だけは突出しているが、どれかひとつが秀でていたところで全体がお粗末じゃ話にならない。まさに船頭多くして何とやらの典型。無理に好意的解釈をすれば、各クリエイターが意見を折衝したと言えなくもないが、この処女作でブランドへの不信感は相当なものになったことだろう。まぁ、向こうも向こうでもう売り逃げ体勢なのかもしれないがね。



テーマ : エロゲー
ジャンル : ゲーム

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No title

今さらながらプレイ終わりましたのでレビュー読ませて頂きました。S-Eyeさんの意見に概ね同意です。ここまで酷い絵だけゲーは久しぶりです。今作のライターは厨二バトル物なんか書かずに普通に学園物とかを書かせたほうがもう少しまともなシナリオが出来そうですよね。読みたくないですけど。このままだとCuraさんが飼い殺されそうなので余所のメーカーに亡命してほしいです。

>ぱーぷるさん

コメントありがとうございます。
ちょっと調べてみたところ、どうやら途中でシナリオ・ライターが交代したようで、それが原因なのかは知りませんが、何をしたいのかサッパリ解らない作品になってしまいましたな。延期してでも完成させる、またはハーフ・プライスで2部形式にする、といった対策があれば少しは変わったのかもしれませんが、この内容で「完成品です」と言われても困ってしまいますね。
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ブラック・ミュージックを聴いていたりエロゲーをやっていたりするバーテンダーです。批評は基本的に辛口、読んでムカつくこともあるかと思いますが、正直なレビューを心がけていますのでご了承ください。コメント/トラックバックはお気軽にどうぞ。リンクもご自由に。

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