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【なげー】黄昏のシンセミア【終わらねー】

黄昏のシンセミア


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  発売日 :2010/7/22
  ブランド:あっぷりけ

  シナリオ:桐月
  原  画:オダワラハコネ
  音  楽:佐藤ひろ美, 瀬名, tohko, 鷹石しのぶ, Angel Note, etc.

  評価:★★★★★★☆☆☆☆




 退屈な優等生というのは、どの業界にもいる。外から眺めているぶんには、間違いも起こさず生真面目な生活を送っているように見えるし、最低限の礼儀や愛想は弁えているから印象を悪くすることもない。ただし実際に会ってみると、自己中心的とまではいかないまでも不自然に周りとの足並みが揃っておらず、どこを目指しているのかよく解らない。――前作『コンチェルトノート』で知名度を上げたエフォルダム傘下のブランド・あっぷりけに対して抱いている印象というのがまさにこれ。この3作目でも大した変化は見られず、どっちつかずな作品になってしまった感じ。つーか、ソフ倫って近親相姦OKだったっけ?


・あらすじ
「誰かを残して往く気持ちというのは、一体どういうものなのだろう」

天女の羽衣の伝説が残る御奈神村。山に囲まれた風光明媚な一地方。
大学生の皆神孝介は、夏休みを利用して母の故郷であるこの村を訪れる。
きっかけは叔母から受けたアルバイトの話。
懐かしいこの村では少女たちとの出会いと再会が待っていた。

懐かしい顔ぶれと、新たに知り合う少女との出会いを経て、孝介は村に徐々に居場所を作っていく。
――しかし、孝介達に襲い来る異変が、日常を壊して行く。

山童という、村に伝わる化け物の話。
生き物を変質させてしまうという神話の薬の正体。
そして、伝承に残る天女とは一体なんなのか。

数々の真実を前に、彼らは決断を迫られることになる――。

:パッケージより引用


・シナリオ
 毎年この時期になると、夏の田舎町を舞台にした、いわゆる夏ゲーが現れては消えていく。シナリオの良し悪しはともかく、作品としてのインパクトがKeyの『AIR』に遠く及ばないからだ。確か旧サイトで少しばかりPULLTOPの『夏少女』を褒めたぐらい(恋愛でなければSUCCESSの『アカイイト』も加わる)だったし、それも一時的な娯楽以上のものはもたらしていなかった。この作品もその系譜に連なる運命にあるようで、神道、民話、伝承といった個人的には大好物の要素をふんだんに使った割には、大してのめり込むことのないまま終わってしまった。公式で「故郷の田舎を舞台に女の子たちと仲良くなりながら、舞台の裏側に潜む伝承に迫って行くお話です。」と書いている内容に嘘はないが、実際に蓋を開けてみると主従は逆転していて、何だか村の伝承という要素こそがオマケみたいになってしまっているのがよくない。
 変に気取ったところのないテキスト・ライティングは読みやすく、日常の何気ないシーンはテンポよく進行していく。プロローグを明けると、かなり早い段階でルートが分岐するが、どのシナリオも似たような展開になることなく、それぞれのカップリングにあったシチュエーションを用意している点も評価できる。プロットも上手いこと人物相関を利用して、破綻のないように組まれているのだが、いかんせん長ったらしくて飽きてくる。何しろ、最終シナリオ『シンセミア』開放の条件が、サブキャラも含めた通常ルートの全エンド読破と、シナリオの途中に現れる、主人公以外の視点で語られるフラグメントを全て回収することなのだから、何をか况んやだ。「ファンディスクを作るぐらいなら新作を出す」のが信条のブランドなので、当然のようにサブキャラにもシナリオ(というかエロ)があるのは別にいいが、そのせいで全体が間延びしてしまうのはよくない。せめてメインの4人クリアで『シンセミア』を開放していたら、もっとすっきりしただろう。だいたいサブキャラのシナリオなんて、せいぜい主人公の過去をかすめる程度の内容なのだから、わざわざ必須要項にする必要もない。強制的に読ませておいて全チャート読破の「おめでとうCG」なんか寄越されても……。
 最初のあたりはライターもよく筆が走っていて、行間を読ませるような表現や、田舎の清々しい空気を伝えるセンテンスが雰囲気を盛り立てるが、それも長続きしない。個別のルートに入るとさらに重病化して、ふたりが恋仲になっていく過程をダラダラとこねくり回すだけ。そのモノローグには、主人公がヒロインに惹かれゆく心情描写が足りていないせいで、いつの間にか気がついたら好きになっていたような展開になっている。天女の羽衣伝説を独自の解釈で再構築するアイディアは、父親が宮大工で自身も大学で民俗学のサークルに籍を置く主人公の設定でなんとか正当化しようと躍起になるが、肝心の真相へと至る部分は人に教えてもらってばかりで全く役に立っていないし、山童やその他の妖怪らの存在も、ストーリーにアクセントを加える以上の働きをしていない。
 『シンセミア』はなぁ……。過去のしがらみと兄妹愛を大切にした心意気は理解できるが、そこまで話をでかくする必要もなかったんじゃないか? 昔話という題材を敷いている以上、すんなり終わってもそれはそれで問題だが、サブキャラに割く時間があるなら、むしろ孝介とさくやが会えなかった空白の1年間を少しでも語ってほしかった。あれだけのクライマックスを用意したのなら、そのほうが自然だろう。この宙ぶらりんなシナリオが、このライターの可能性の示唆なのか、それとも単なる底の浅さなのかは、正直よく解らない。そんなことより翔子ちゃんだよ翔子ちゃん! あの可愛さは反則でしょう!(ぉ

追記:
『シンセミア』解放の条件は、どうやらメイン4人+過去編のフラグメント回収のみでよかったらしい。mkzさん、ご指摘ありがとうございました。


・グラフィック
 毎度おなじみのオダワラさん。それほど上手いわけではないが、クセがなく親しみやすい。イヴェントCGは尺の割に少なく物足りない。背景は水彩画のようにぼかしがかかっているのだが、夏の田舎町という場所柄を考えると、もう少しギラギラさせてもよかったように思う。そして、神社の背景が色々おかしい。なぜかこれだけ魚眼レンズで撮ったように隅が丸くなっており、ずっと見ていると変な気分になってくる。本編で「桜」と言われている木はどう見ても松の木だし、「かなり古くからある神社」というくせに、手水舎が社殿向かって右にあったり(昔の日本は左側通行だったので、古い神社の手水舎は普通左にある。これ豆な。まぁ、本編で「戦があった」みたいなこと言ってたから、建て直したのかもしれんけど)、そもそも手水舎の場所がやたら離れていたり。これ、どこの神社だよ(笑
 あと、他のサイトを見てもそれっぽい事を書いていないのだが、俺の環境だとズーム・インすると描画が荒くなる。……俺のグラボがショボいだけ?


・音楽
 さすが鷹石さん。押し付けがましくないが存在感のあるBGMを提供している。曲数そのものは35と多くないが、個々のクオリティは折り紙付き。うだるような蝉しぐれのサウンド・エフェクトを和らげる、流麗なストリングスの旋律が響き渡る一方で、琴や尺八などの和楽器を積極的に取り入れた雅楽のようなトラックもあり、和の風情で統一されながらもヴァラエティに富んでいる。そのサウンド・テクスチュアはシンプルだが、肩肘を張ったところがなく、聴いていて心地良い。生演奏してほしいぐらいだ。プログラミングでは限度がある。
 逆にビミョーすぎてアレレ~なのが、5つある歌曲。Angel Noteがプロデュースした割には、ちっとも記憶に残らない。OPヴァージョン含め、アカペラ・ヴァージョンなど3パターン用意した《夏のファンタジア》は、軽快なピアノ・イントロが期待させるが、何の変哲もないメロディ・ラインとヴォーカル・パフォーマンスがそれを打ち砕く。EDの《想いの果て》も、ストリングスがせわしなく響いているだけで面白くもなんともないし、挿入歌《Long for...》は、安定感のないグニャグニャしたヴォーカルが、せっかくの親しみやすいリリックとメロディを台無しにしている。


・声優
平山沙弥, 芹園みや, 夏野こおり, 青山ゆかり, 青葉りんご, 有栖川みや美, 芹沢せいら, 柚木かなめ, etc.

 褒めるべき点とコキ下ろすべき点が混在している作品にあって、これは完全に後者。なにしろメイン4人の誰ひとりマトモに演技できていないし、サブのキャストも青葉さんと有栖川さん以外は、取り立てて良いと思うようなキャスティングではない。エロシーンの喘ぎ声も中途半端な出来で、何のリビドーも感じない。息子もご立腹。


・演出
 これは、カネが無い中でよく頑張っている。上述した蝉の鳴き声(時間帯にあわせて3パターンあり)や川のせせらぎなど、環境音はそれなりに臨場感があって良い。交通機関や工場などの無粋な雑音が無く、自然の音がよく通る田舎の夏をうまくイメージさせている。ボケやツッコミの際に挿入されるマヌケな効果音も面白い。
 ヴィジュアル・エフェクトにしても、眼を見張るような効果はないものの、イヴェントCGの不足をある程度は補っている。どうやらズームやパンを多用するのが好きらしい。目パチ口パクはなし。


・エロ
さくや:4 翔子:3 いろは:3 銀子:3
紗智子:1 美里:1 朱音:1 皐月:1 翔子・紗智子(3P):1

 差分少ないよ。これじゃ抜けないよ。


・システム
 アクティヴェーションあり。コンフィグも一通りのものは備わっている。スキップはちょっと遅い気がする。
 前作でもありがたかったフローチャートは今作でも健在。既読であれば好きなチャプターから読めるため、セーブ・ファイルを無駄遣いする必要もない。各チャプターの内容を簡単に説明するなどの心遣いもよし。これがなかったらチャート・コンプリートはもっとメンドクサくなっていたことだろう。特に『シンセミア』は、通常ルートにばら蒔いた伏線を一気に回収していくので、この機能は必須と言える。
 


・総評
 7月のラインナップで平均点に届いたのは、この作品だけ。これを最後してよかった。民話云々に期待しすぎると肩透かしを食らうが、普通に読んでいるぶんには楽しめる内容にはなっている。ただ、とにかく長いので、ちょっと暇つぶしぐらいの感覚で買うと確実に後悔する。あまりにも他の7月作品がクソだったせいで、ちょっと評価甘いかなーとも思うが、まぁ出来としては悪くない水準です。


テーマ : エロゲー
ジャンル : ゲーム

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No title

はじめまして。感想そのものについてはともかく、明らかな事実誤認があるのでちょっと指摘おば。

> 何しろ、最終シナリオ『シンセミア』開放の条件が、サブキャラも含めた通常ルートの全エンド読破と、シナリオの途中に現れる、主人公以外の視点で語られるフラグメントを全て回収することなのだから、何をか况んやだ。「ファンディスクを作るぐらいなら新作を出す」のが信条のブランドなので、当然のようにサブキャラにもシナリオ(というかエロ)があるのは別にいいが、そのせいで全体が間延びしてしまうのはよくない。せめてメインの4人クリアで『シンセミア』を開放していたら、もっとすっきりしただろう。だいたいサブキャラのシナリオなんて、せいぜい主人公の過去をかすめる程度の内容なのだから、わざわざ必須要項にする必要もない。強制的に読ませておいて全チャート読破の「おめでとうCG」なんか寄越されても……。

あなたは、勝手に誤解してうだうだ文句言う前にまず情報を収集するべきだったのでは。サブキャラ攻略は『シンセミア』開放の必須条件ではなく、メイン4人クリア+過去編フラグメントで『シンセミア』開放されますよ。公式HPでもサブキャラ攻略が必須であるような事は全く書いてありませんし、そういう誤解が発生した理由がよくわからないです。

また、全チャート読破の「おめでとうCG」についてですが、これは、フローチャートコンプリートした時点で出るものであって、別に『シンセミア』シナリオまでクリアするだけなら強制的に見せられるもんではないです。なので、そこに文句付けるのは逆ギレだろうとしか。

>mkzさん

はじめまして。『シンセミア』解放の条件につきましては、さきほど確認いたしました。どうやら私の攻略順序に起因していたようです。大変失礼いたしました。のちほど訂正しておきます。
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ブラック・ミュージックを聴いていたりエロゲーをやっていたりするバーテンダーです。批評は基本的に辛口、読んでムカつくこともあるかと思いますが、正直なレビューを心がけていますのでご了承ください。コメント/トラックバックはお気軽にどうぞ。リンクもご自由に。

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