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【PSP】ひまわり -Pebble in the Sky- Portable【推薦】

ひまわり


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  発売日 :2010/4/22
 
  原  作:ぶらんくのーと
  制  作:レジスタ, ホビボックス, 角川書店
  販  売:角川書店

  シナリオ:ごぉ
  原  画:たつきち, イチリ
  音  楽:eufonius, 茶太, 中畑丈治, dai, chika, 竹中敬一

  評価:★★★★★★☆☆☆☆




 角川×ホビボによる同人作品の焼き直し企画第一弾。この後に夏のボーナス商戦へ向けてステージ☆ななの『Narcissu』を出している。いくらコンシューマ業界にマトモなシナリオライターがいない状況とはいえ、わざわざ3年も前に頒布された同人作品をほじくり返すというのも、それはそれで情けない。

 ・安駄賃でコキ使える
 ・いちから作る必要がない


 まぁ要約するとこのふたつに帰結するわけだが、いつまで他人様のふんどしで相撲をとれば気がすむのか、という疑問は付きまとう。ちまなみに、同人版はプレイしていない。当時ぼ~いずび~でんじゃらすの管理人がべた褒めしていたのだけは憶えてるけど。よって、同人版との違いがどうたらなんてのは知りませんので悪しからず。


・あらすじ
-この星の空は、なぜあおいのだろう-

2048年、人類の夢を運ぶべく開発された高々度旅客機が墜落し、多くの犠牲者が出た。
同時に英雄的宇宙飛行士・雨宮大吾を死亡事故で失い、
この事件以降、宇宙開発は停滞期に突入する事となる。

2年後の2050年、墜落事故の唯一の生存者である日向陽一は
高校生となるも、事故のショックで事故以前の記憶を失っていた。
雨宮大吾の息子である雨宮銀河と「宇宙部」を結成し、
ロケットを作る日々を送っていたが、そんなある日の夜、
陽一の前に空から謎の少女・アリエスが落ちてくる。

アリエスもまた、墜落のショックで記憶を失っていた。
アリエスを他人とは思えない陽一は彼女を匿い、
二人で生活を始めることとなるが…

:オフィシャルサイトより引用


・シナリオ
 この人はたぶん、主観で物語を進めるのが苦手なんだろうな。
 空から女の子が落っこちてくる、という使い古された導入で始まるこの作品は、しかしありがちなストーリを歩むことはない。そこにあるのはSFだったり医学だったり宇宙学だったりするわけだが、ごぉ氏はしっかりと考証をするところから始めているから、それほど破綻らしい破綻も見当たらない。シナリオの中でさりげなく物語の鍵となる伏線を落としていき、それをまたさりげなく回収するから、読者はモノローグに注意をはらうことができる。誰かのルートでまき散らした伏線を、他の誰かのルートで綺麗に片付けていく様など感心させられるし、売れないエロゲーのライターや三流ラノベ作家にありがちな、それらの知識をひけらかすような愚行に走ることもなく、ストイックに単語を織り交ぜる慎ましさも持ち合わせている。その丹念に仕込まれたプロットは、たしかに同人作家に終わらせとくのはもったいない。むしろ、このライターに『Ever17』のプロットが渡っていたら、どれほど素晴らしいシナリオを書き上げただろうとすら想像してしまう。
 しかしこの作品は、せっかくの素晴らしいプロットをストーリー・テリングの拙さが台無しにした惜作の典型でもある。手放しで褒めている連中は、そこんところちゃんと解ってんのかね? この作者の弱点は、そういった計算づくのシナリオ・メイキングから離れ、自身の言葉としてメッセージを伝える段になると露呈する。そのストイックさが裏目に出て、驚くほど薄っぺらいキレイゴトをホザき始めるからだ。(ネタバレステルス→)故人はいつでも空から見守っている、なんて見え透いた逃避論、いまどき携帯小説でも使わないだろうな。加えて、指輪を空に投げるなんて前時代的な演出。せっかく全部のバッドエンド見てやったのに、あんな終わらせ方じゃ……。その投げやりな括り方から察するに、ハッピー・エンドが嫌いなのか? 各人物のキャラクターにしてもそうで、大事な場面での言動自体は矛盾していないものの、どこかラノベ/ギャルゲー然としたあからさまな言動が鼻につく。秋山瑞人先生の『イリヤの空、UFOの夏』からかっぱらってきたような宇宙部部長がまさにそれ。(ネタバレステルス→)『ひぐらしのなく頃に』の“部活”よろしく、唐突にMIBゲームなんてものをおっ始めやがる節操の無さ。まぁ、そういうキャラ立てがあるからこそオタ向け商品なのだ、という反論も成り立つが、個人的には二流作家の必死さが浮き彫りになっているようにしか思えない。 中途半端なのはキャラクターに限ったことではなく、物語の締め方にも散見される。明香シナリオの終わりなんて単なるライターの自己満足(ネタバレステルス→)(あれだけ限りある命を強調しといて、大事な部分を丸ごとすっ飛ばす無責任)に過ぎないし、思わせぶりと言えば聞こえはいいが、今さらわざとらしく気取られたところで面白くないし、ギャグとシリアスの区切りも覚束ないライター風情には荷が重すぎる。
 不思議なことに、第三者の視点で語られる『こもれび』(本編の後に頒布された文庫を間に合わせでサウンド・ノヴェル化したもの)の方が語り部としては優秀で、ハッキリしたメッセージも伝わってくる。何よりモノローグの書き方が格段に上手くなっている。本編でイライラさせた起承転結の組み立て方も、ずっとスマートになっている。ゴースト・ライターでも雇ったんじゃないかと思うほどだ。もっとも、こっちは後付け感の過ぎる(実際後付けなのだが)プロットがいちいち水をさす。「今頃になってそんな話されても」と何度思ったことか。足して2で割りゃ丁度いいのに。
 あと、これは重箱の隅かもしれないが、ドレス・コードに対する認識が間違っている。執事が燕尾服を着ていたり(執事が日常的に燕尾服やモーニング・コートを着る習慣なんかないし、そもそも燕尾服というのは夜の正礼装なので、昼間に着るのは間違っている)、昼間なのにタキシードを着ていたり(タキシードは夜の準礼装なので、昼間に着るのは間違っている。まぁ、普通の人間はディレクターズ・スーツなんて着る機会がないだろうから、知らなくて当然なんだけど。みんな結婚式なんて黒スーツだろ?)。もっとも、あの「イロモノ執事」に関してはギャグで済まされそうだが(笑


・グラフィック
 当然といえば当然だが、立ち絵/表情のパターンは少ない。根本的に上手いかどうかは置いといて、サークルのHPにあるサンプルCGを見るに彩色は塗りなおしているっぽいので、幾分マシにはなっている。背景も写真取り込みではなくなり、統一感が出ている。ただ、コンシューマ用に描き下ろしたであろう新規イヴェントCGがおかしい。スタッフ・ロールを信じれば、同じ人が原画を手がけているはずなんだが……。


・音楽
 フリー素材/歌曲もあわせて全75曲。ただし1曲あたりのランタイムは短く、すぐにループしてしまう。プログラミングも安っぽく、際立ったメロディもないため記憶に残るような曲もない。
 eufoniusの《gleaming sky》は何の変哲もないロック・ナンバーで、別にeufoを呼ぶ必要なんかなかったんじないかと思わざるをえない。もともと演奏や歌唱技術ではなく、造語や転調を使ってアクセントを付けるアイディア勝負みたいなところのあったユニットだけど、もうなんのアイディアも残ってないんだな。EDの《向日葵》は、ごぉ氏が作詞、中畑丈治さんが作曲を手がけた瑞々しい楽曲だが、こっちはヴォーカリストの人選が間違っている。霜月はるかさんにでも歌ってもらったほうがよっぽどいい曲になっただろう。茶太さんのヴォーカル・アプローチがしもつきんに似過ぎでそう思うのだから、ご本尊(!?)に歌って欲しかったな。押し付けがましくないトラックは心地良い。


・声優
野中藍, 田村ゆかり, 川澄綾子, 小西克幸, 秋元羊介, 真殿光昭, 保志総一朗, etc.

 ネームバリュー以外はなーんもないキャスティングですこと。般若のババァ田村さんはここ数年ですっかりテキトーな仕事しかしなくなったし、そうでなくても露出過剰で聞き飽きている。秋元さんに怒鳴り散らすような台詞は似合わないし、小西さんは破天荒な部長のキャラクターを最後まで掴めないまま終わっている。川澄さんなんかヒデェ有り様。逆に意外なほど良かったのが野中さんで、いつぞやのように耳障りな息漏れはずっと少なくなり、シラブルも区切れてハッキリと台詞を聞き取れるようになっている。極めて個人的な問題があるとすれば、野中さんの声そのものが苦手ってこと。


・演出/ムーヴィー
 ショボい。目パチ/口パクなし。基本的に強調したい場面にイヴェントCGを乗っけるだけ。差分も少なく物足りない。
 ムーヴィーも中途半端で、アリエスをクリアした後に流れる“次回予告”が最も出来がいいのはいかがなものか。


・システム
 あー、安心するわKIDシステム。レジスタが開発に携わっていた(相変わらず中澤工さんはエラそうにディレクターとして名を連ねている)から、多分そうなんだろうな、とは思っていたけど。□ボタンでメニュー呼び出し、△ボタンでバックログ、×ボタンでメッセージ・ウィンドウ消去、Startボタンでスキップ、やっぱこのキー配置は最強だな。ただし、キャラクターごとの音声設定はちょっとテキトー。メモリースティックへのインストールもなく、UMD特有の耳障りなロード音が頻発する点もマイナス。


・総評
 良作になりそこねた佳作――同人作品の時にプレイしていたら印象も違ったんだろうけど、商業作品としての評価ならこんなもんでしょ。次回作があるならぜひ読んでみたい。そう思えるレヴェルには持ってきているから、悪い部分ばかりでは決してない。これに比べたら、チンタラくだらねぇウンチク垂れ流しているうちに終わっちまった『のーふぇいと!』なんざゴミだゴミ。プレイして得るものがあるかは人によるだろうが、少なくとも値段分は楽しめる。もっとも、角川お得意の無節操な横付けグッズ商法には反吐が出る。何、「真相を知りたきゃカネ払え」ってこと? さっすがヤクザ出版社はやることが違いますなぁ~(呆


テーマ : ゲーム
ジャンル : ゲーム

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ブラック・ミュージックを聴いていたりエロゲーをやっていたりするバーテンダーです。批評は基本的に辛口、読んでムカつくこともあるかと思いますが、正直なレビューを心がけていますのでご了承ください。コメント/トラックバックはお気軽にどうぞ。リンクもご自由に。

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