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【推薦】The Roots / How I Got Over

How I Got Over


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  リリース日:2010/6/21
  レーベル :Def Jam
  Ex-Prod.:Richard Nichols  
  客演参加 :Dice Raw, John Legend, Peedi Peedi, Monters of Folk, etc.
  製作参加 :Dice Raw, Richard Nichols, Jeremy Grenhart, etc.

  評価:★★★★★★★☆☆☆



 悪いわけがない。93年のデビュー以降、ヒップホップというひどく流動的な世界の中で、バンドという形態を貫き通すこと早17年、その間ただの一度もマイナー落ちすることなくシーンの最前線に君臨し続けてきたThe Rootsの9作目。バンド・スタイルでのパフォーマンスが珍しいとはいえ、彼らがここまで生き延びてこられたのは、ひとえに新しいサウンドへの挑戦を忘れなかったことと、その大抵を成功させてきた歴史に裏打ちされている。かつてのJB'sを思わせるファンクをやったかと思えば、旧き良きラウンジ・ソウルの影響をほのめかし、その一方でフーチャリスティックなサウンドからロックやジャズに至るまで、その懐の広さと引き出しの多さには平伏するしかない。それもこれも、バンドのドラマーにしてコンポーザーでもある?uestlove(と書いて「クェストラヴ」と読む)の手腕によるものだ。幅広いジャンルから受けた影響を形にできる才能に加え、驚くほど俯瞰的でストイックなヴィジョンの持ち主だから、必要以上にバンドを縛り付けるような真似もしない。だから彼らのセッションはいつ聴いてもスリリングで、わくわくするのだ。
 女性のコーラスが幻惑するようにアルバムをイントロダクトすると、続く《Walk Alone》で突如雷鳴のようにピアノが打ち鳴らされ、バンドMCであるBlack Thoughtが静々と語りだす。Captain Kirkのギターは亡霊のようにカッティングを繰り返し、まるでそれが世界の終わりであるかのように悲嘆する。Monsters of Folkを召喚し、彼らの《Dear God》を再構築した《Dear God 2.0》では、?uestloveによって息吹を吹き込まれたブレイク・ビーツが、寒々とした 原曲を色づかせる。アルバムは流れるように《Radio Daze》へと進行し、Thoughtは先ほどとは変わりシラブルを噛み潰すようにスピットする。
 こういった楽曲群の一方で、ファンクへの回帰願望もしっかり残っている。それがタイトル・ナンバーの《How I Got Over》だ。まるでそこら辺のライブハウスでセッションしてきたのをそのままCDに入れたように生き生きとして、楽曲を飛び跳ねるThoughtとDice Rawを盛り立てる。そこだけ70年代にタイム・スリップしたかのような錯覚に陥ると、ソウル・ミュージックへの傾倒を始め、インターリュードを明けた《The Day》でStevie Woderのように微睡むと、Patty Crashの気だるげなコーラスが心地良い子守唄のように脳髄を麻痺させる。雨だれのようにピアノが降りしきる《Doin' It Again》ではロック・ビートを取り出したかと思えば、すぐさま引っ込め、John Legendを招いた《The Fire》ではふたたび小気味よくブレイクする。……しかし私は未だにJohnのキャラクターがイマイチよく解らないんだよなぁ。偉そうな名前の割にやっていることは慎ましやかで、どちらかといえば自身が伝説というよりは、たんに過去の伝説をなぞっているだけって感じ。まぁ、どうしても理解したいほどファンってわけでもないんだけど(笑
 アルバムは14曲を42分にまとめたコンパクトな内容で、トラックの切り替えもスムーズだから、42分の組曲を聴いているような感覚で楽しめる。楽曲ごとの主張もはっきりしているし、なにより彼らならではの“手作り感”がそこかしこに溢れていて、微笑ましさすら感じられる。たしかにこの作品は彼らのベスト・アルバムではないし、全てのコラボレーションが上述したそれほど上手く行っているわけではないが、どれも聴く価値はある。特に、最近の音さ加減にウンザリしているオッサン連中には、とことん受けが良さそうな内容。いずれにしろ、ヒップホップ・リスナーなら聴いておきたい作品だ。



テーマ : 洋楽CDレビュー
ジャンル : 音楽

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ブラック・ミュージックを聴いていたりエロゲーをやっていたりするバーテンダーです。批評は基本的に辛口、読んでムカつくこともあるかと思いますが、正直なレビューを心がけていますのでご了承ください。コメント/トラックバックはお気軽にどうぞ。リンクもご自由に。

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